たてものめぐり #02 佐賀めぐる

2024.03.08

たてものめぐり in 佐賀


○○ついでに、建築巡り。

今回は、全国高等専門学校デザインコンペティション・通称「デザコン」の2022年大会開催地である
九州の建物を紹介します。


今日、まず降り立ったのは佐賀駅!
佐賀で行きたかったと思っていた建物は、
佐賀駅からのアクセスが良いので最高◎
今日だけでたくさん巡れるかも...!!

佐賀県立博物館


まずは効率よく、たくさん巡りたいので
佐賀駅からバスで約15分。

佐賀駅目の前の「佐賀駅バスセンター」から
「博物館前」or「サガテレビ前」or「県庁前」のバス停で降りたら、
目当ての建物はすぐ目の前!

佐賀県立博物館外観



設計:高橋ていー+内田祥哉
施工:松尾・住友建設JV
竣工:1970年
用途:博物館
アクセス:JR佐賀駅からバス約15分



威厳のある大きな庇のようなものを
複数の柱で支えている外観が印象的な佐賀県立博物館。

目の前が公園ということも相まってか、
道や公園から博物館に入るアプローチがいたって自然なところも面白い。
大きな庇を支えている空間は圧迫感を感じるかと思いきや、
支える柱が細く、エントランス上部の天井が格子状になっていることで、どこか軽快さすら感じる。

佐賀県立博物館エントランス

こちらエントランス部分。

エントランス上部の格子状の編み編み、
建築的用語で「小梁」という部材がつくり上げる建物を支える重要な構造。
どの角度から見ても、このエントランス最高。
小梁の並びの綺麗さ、柱の並列さ。…美しい。


館内もめちゃくちゃかっこいいんです。
館内階段


こちら館内の階段。
地下鉄のホームに降りていくような雰囲気で、無骨な感じがかっこよかった。

特に見てください、これ↓↓
館内階段の壁

この壁のゴツゴツ感。
たまらん。


とはいいつつ、展示室に入るとちゃんと軽快さも兼ね備えている。

展示室

博物館をふとイメージしたときに、洋風ホテルのような装いを想像する人もいるかもしれませんが、
それを良い意味で裏切ってくる!
肝が据わっている感じというか、どっしりと構えている印象。

天井が高いのと階段がガラス張りになっていることで感じる空間の軽快さ。
無骨さを感じる梁や壁に囲まれながらも、軽快さも共存しているのがこの博物館の魅力なのでは。
展示室を回っていくと、天井が高い空間と低い空間があってその緩急もなんだか楽しい。


これぞ、日本らしい博物館かも。
≫佐賀県立博物館ホームページ




佐賀県庁 旧館


佐賀駅周辺で行ける建物をかたっぱしから行こう!って決めて、
調べたら出てきたのが、
この「佐賀県庁
佐賀県庁旧館 外観



アクセス:JR佐賀駅から徒歩20分
     JR佐賀駅からバス約12分



入館OK!見学OK!って書いてあるからには行かねば!!ということで、来てみたものの...。
県民ではないし、観光スポットってわけでもないだろうから、少し緊張気味に入館。

佐賀県庁旧館 階段
えっっ、なに?!かっこいい!!

階段です。

入りづらさを感じていましたが、いざ中に入ると、
どこか雰囲気が温かいし、内装の雰囲気が柔らかい洋館っぽいからか、歓迎されているような気持ちに。

いくら興奮しているとはいえ、入り口で立ち止まっているのは不審者すぎるので、いざ見学可能スペースへ。

2017年に耐震補強・大規模改修した佐賀県庁旧館では、かつて知事室・来賓室等として利用されていたスペース「県庁CLASS」が見学可能◎

佐賀県庁旧館 見学可能な知事室

きれー...綺麗...きれいだな...。

写真では伝わりにくいんですが、結構圧巻。
よくある洋館や美術館などのの大広間がかつてはこうやって使用されていて...みたいな復元タイプの展示があると思うんですけど、
あれってなんとなく、人間が使っていた画を想像できないというか、結構昔の使用感だからか現実味がないというか。

なんですけど、この見学可能な知事室は、
昨日まで、いやなんならさっきまで知事がいらっしゃったのでは、という人の温度を感じるというか。
(伝われ...!この感じ...!!)

小学校・中学校の校長先生の部屋のような印象。
ちょっとお高めな椅子と机とソファと...いけないことをしているわけではないけど、
入室するだけでテンションが上がるあの懐かしさ。
※一部触ってはいけないモノやゾーンもあるので要注意


隣の空間には、段々になった半円形上の腰をかけて話を聞けるところや、
県庁の歴史や歴代知事や県での取り組みなどの展示もあり、
普段から社会科見学などでも使用されていそうな施設でした。


ちょうど訪れた時間が昼少し前くらいだったからか、これからお昼であろう職員さんたちと少しすれ違ったりして。

この見学エリアに行く道中で気づいたのですが、
それぞれの室の表札が廊下に飛び出していて、学生時代の校舎を彷彿とさせるようなどこか学校っぽい雰囲気もありつつ、
さっきの階段のような洋風な高貴な感じの建築様式もいて、さまざまな様式が混ざり合った不思議な建物でした。


各都道府県の庁舎、気になってきた。
≫佐賀県ホームページ(県庁CLASS)




佐賀県庁 新館


佐賀県庁旧館が出てくる前に、検索で出てきたのが「佐賀県庁新館

都道府県の公共施設で結構開放している、高層階の展望エリア。
佐賀県庁旧館ではなく、新館の最上階が一般開放されている展望ホール「SAGA360



アクセス:JR佐賀駅から徒歩20分
     JR佐賀駅からバス約12分



佐賀県庁旧館は比較的低層の建物でしたが、
新館は割とビル感強め。
ビルっぽい、オフィスっぽいからか少し入りづらさを感じるが、
今日晴れているし!ここに来たからには展望ホール行きたい!という強い思いで入館。


入り口すぐに、最上階に行けるエレベーターがありました。
そんなに緊張しないで行けます。

佐賀県庁新館 最上階
最上階の展望ホール「SAGA360」はその名前の通り、フロア全体を1周できる構成になっていて、
全方角の佐賀県庁から見える佐賀を一望できます

建物のコアが中心にまとまっているので、周遊できるつくりになっているのかも。

ぐるーっと1周できるので、結構見える◎

佐賀県庁旧館 展望の眺め①
佐賀県庁旧館 展望の眺め②

晴れていたからか、
めちゃくちゃ良い眺めでした。
お近くを通った際はぜひ。

ちなみに、佐賀県庁新館は「SAGA360」だけでなく、他にも一般の人が使えるエリアが複数存在。
展望レストラン (展望ホール階にある、佐賀市街を一望しながら佐賀県産の食材を楽しめる「さがれすとらん 志乃」)
パブリックスペース (地下1階にあるだれでも気軽に利用できるパブリックスペース「SAGA CHIKA」)
カフェ (地下1階にある「SAGA CHIKA」のカフェ「CAFE BASE」ここでも佐賀の食材を楽しめる)

などなど佐賀県庁、結構開放的です。


オープンな庁舎って良いかも。
≫佐賀県ホームページ(利用可能スペースのご案内)