ディノ・ガヴィーナ 破壊と創造のデザイン史

2024.01.05

EVENTS

【概要】

1960年、ディノ・ガヴィーナは家具メーカー GAVINA社(のちにSIMON ガヴィーナ シモン社)を設立。
高濱和秀やカスティリオーニ兄弟、イニャツィオ・ガルデッラ、カルロ・スカルパ、マルセル・ブロイヤーらの家具を世に送り出し、1962年にはチェーザレ・カッシーナとともにFLOS(フロス)社を設立するなど、イタリア・モダンデザイン界を牽引するカリスマ的存在として知られるようになりました。

本展はGAVINA社およびSIMON社から発売された家具や照明などの貴重なヴィンテージ品と、現在、製造販売権を有するCassina(カッシーナ)、FLOS(フロス)、Knoll(ノル)、NEMO(ネモ)、paradisoterrestre(パラディーゾテレストレ)、Santa & Cole(サンタ&コール)等の現行品をコーディネートして展示・販売いたします。

ガヴィーナはマン・レイやロベルト・マッタなど芸術家と共に、アートとデザインを融合、その時代の文化的および芸術的風景に大きく貢献するコラボレーションにも取り組みました。本展ではそれらの作品もご紹介します。また「空間主義(Spazialismo)」を提唱して戦後の現代美術に大きな影響を与えたルーチョ・フォンタナの平面作品2点と立体作品2点を展示・販売もいたします。
フォンタナの友人だったガヴィーナは、1950年代に彼に連れられミラノ・トリエンナーレを訪問し知己を広げたことでデザインの世界へ進んだことが知られています。

会場のBUNDLE GALLERYは、1950年代にル・コルビュジエのアトリエに勤めた進来 廉が帰国後1974年に設計した個人邸を再生した空間です。自然界にさまざまな景観が存在するように、この家も段差や天窓、そして仕上げの変化を通じて有機的でモダンな美しさを演出しています。
本展では洗練された心地よい居住性とともに、エントランス、ダイニングルーム、リビングルーム、書斎、ベッドルームなどにて多様なコーディネートで作品をご覧いただきます。

さらに、ベッドルームではガヴィーナのインタビュー映像を公開。併せてブックストア POSTの中島佑介氏が選書したガヴィーナ関連の建築・アート・デザイン分野の書籍をご紹介、販売いたします。
そして今回は特別に、江戸期に建てられ、明治後期に同じ敷地内に移築された日本家屋内での展示も行います。高品位な住空間で、ディノ・ガヴィーナがその誕生に深く関わった数々のプロダクトを展示し、彼の功績を俯瞰すると共に、"先駆的な破壊"と"新たな領域"へと向かう情熱や人間味あふれる柔軟な思考が、ご来場の皆様に新鮮な視点を提供する契機となれば幸いに思います。

【日程】

2023年12月22日(金)から2024年1月21日(日)
(※事前予約制)

【開館情報】

時間:11:00から18:00
休館日:1月29日から1月4日は休廊
※1組3名の完全予約制

【入場料】

無料